2021年のクリスマスに捧ぐ

今、ここ数年が、世界的に大きな変革期であることは、間違え無いと思います。

2021年の終わりに、それがどういうことなのか、思い知らされる事になりました。

 

私は、ガラス作家として、最終的に何に向かうのか?今まで通りではいられないということです。

ガラスを始めて、ステップアップする為に、今までにも何度か決断をしなければいけない事がありました。

本当はちょっとした遊び心で始めた吹きガラス。

たまたま近いという理由で行った工房に、その人は居ました。師匠です。才能を見いだされ、

なんでこんなに厳しく言われるのか?泣きながらついて行きました。

 

本当に、私を育てようとしてくれていたのです。

それに気が付くまで、厳しいいやな先生位にしか思っていませんでした。作品の加工をしていて、

『何をしているんだ!何故吹かない?』と、怒られた時は、なんで私だけ?と、思ったものです。

 

私の作品は花器が中心でした。華やかな金箔、銀箔、プラチナ箔を使い、ゴージャスなヴェネチアと京都の融合を目指すものです。

 

けれど、その上を行く時が来ましスカラプチャー系の作品です。師匠は、いつも言っていました。

食器等の器を作る作家は日本に多いが、彫刻系が少ない。

私は、それを聞く度に、ミロのヴィーナスの様な作品ができたらどんなに良いかと。

アメリカのミュージアムで見た、作品が目に焼き付いています。

 

初めて、練習してみました。小さな作品です。

 

これは、ミロのヴィーナスを目指す第一歩。以前ギリシャで買った、ヴィーナス像が憧れです。

 

 

これからが、ガラス作家としての本当の挑戦になるのです。師匠にはよく駄目出しされましたが、

沢山褒めてももらいました。いいよ、綺麗だ、とか、才能があるんだとも言ってもらいました。

今年の夏に見せたある作品の評価は、今までと違ったものでした。

『綺麗だ。ロマンチックだよ。いいね、ロマンチックだ。』

 

そう、初めて言ってくれた言葉です。ロマンチック。

あの作品は、まだ何処にもお披露目していません。どうしようか、考え中です。

この夏に言われた『おとなしい作品におさまるな!攻撃的に攻めろ!』その意味が、今になりわかるような気がします。

攻撃的な作品とは、愛と美に満ちた、衝撃的な作品だということです。

 

今日はクリスマス。師匠にねだって作ってもらったゴブレットと、シャンパンに、YUKARIさんのボトルネックレス。

メリー・クリスマス!けんじさん!

 

 

ガラスの輝きは永遠で、私達を愛と幸せに導き、夢を語るのです。最後の夢が、永遠に続きますように。

永遠の憧れ。それに向かってただ作品を作るのみです。