新しい目の私と薔薇の花

先日、目の手術が済んで、退院しました。

思ったより大変でしたが、成功です。両端の視野が欠けましたが、

少しずつ良くなり、残っても気にならなくなるとは言われました。

不便ですが、以前よりはとてもよく見えます。

 

最初は自分の目では無いみたいで、鮮やかすぎて、まるでデジカメみたいでしたが、

だんだんと慣れてきました。もう少ししたら

近眼用の眼鏡を作り、3月半ば頃には、工房で吹き始めようと考えています。

 

今日、田園調布の友達の美容院の帰り、中目黒の駅を降りると、駅前にある

花屋さんが薔薇の花で一杯でした。

今までに無く鮮やかに見えたのですが、いつもなら気になる深紅の薔薇ではなく、

ピンクのオールドローズが気になりました。

大輪で、重たそうに沢山の花びらを付けている姿が、どこか懐かしく、高校生の頃を思い出しました。

 

3本買って、アレンジしました。

 

入院、手術で、とても年をとってしまったような気がしていましたが、

何故、急にそんなに昔のことを思い出したのか?ああ、そうでした。薔薇の花が好きすぎて、

その香りが好きすぎて、調香師になりたいと思ったのでした。

それで香りの仕事を始めたのです。

それから、作った香りを入れる香水瓶を作りたくて、ガラスを始めたのです。

それが、吹きガラスで小物を作るのが難しく、大きな花瓶ばかり。

薔薇を飾るには良いけれど。

 

やはり、繊細な香水瓶が作りたい。それで、小さなボトルは吹きガラスで作り、

その、キャップを酸素バーナーで作りたいと思いました。繊細なガラス細工のキャップ。

ダイクロや金箔で。4月から、酸素バーナーを始めるつもりです。

 

今、一時の休息です。秋には再び京都、それから、更に京都を極め、後、海外進出も考えています。

もうすぐ皆さんに、神谷雅美の美しい世界を、新しい目で表現し、お見せする日が来ます。

どうか、楽しみにしていて下さい。

この目は、神様にもらった、新しい目なのです。